駒ヶ岳ロープウェイで行く標高2,612mの中央アルプス千畳敷は、高山帯に位置し日本有数の春スキーエリアです。氷河期に形成された雄大なカールは、ヨーロッパのアルプスを感じさせる険しい岩肌と、周りの雑音を全て吸収する白銀の世界、その全面がバックカントリーの滑走エリアです。
場所
千畳敷カール内
長さ
約250メートル
最大傾斜
25度
平均斜度
15度
構成斜面
初級者向け40%/中級者向け30%/上級者向け30%
期間
4月中旬頃〜5月下旬頃
その他
中央アルプスの最高峰から滑走するコース。
天気の良い日ですと、頂上から北アルプス・南アルプス・八ヶ岳の大パノラマがご覧いただけます。中岳と駒ヶ岳の広い斜面を黒川へ滑走するコースは、2,500m付近まで中急斜面があるので、技術的に不安のある方は、宝剣山荘から駒飼の池方面へ滑走するコースがお勧めです。帰りは宝剣山荘へ向けて登り、伊那前岳方面の斜面を滑走し千畳敷へ降ります。伊那前岳方面からの滑走ラインはいろいろ選べますが、斜度、雪の状態に応じてコースを選択する必要があります。
架線沢は、斜度や沢の広さが手ごろで、テレマークでも山スキーでもどちらも楽しめるコースですが、2,450m付近より沢が狭くなるため、上り返しが必要です。帰りは、伊那前岳方面の斜面を滑走し千畳敷へ降ります。伊那前岳方面からの滑走ラインはいろいろ選べますが、斜度、雪の状態に応じてコースを選択する必要があります。また、黒川平方面へ行くコースは4月以降、雪がなくなるので滑走は不可能です。
極楽平への登りは、雪崩に注意が必要です。伊奈川源流へ降りる斜面は通称西千畳敷と呼ばれ、三ノ沢岳や御嶽山を横目に見ながら滑走できます。斜面も広く快適なコースですが、2,500mを過ぎると沢が顔を出すところがあります。また滑り降りすぎると帰りが長い歩きになってしまうので注意が必要です。千畳敷に降りるニノ沢は斜度があるため、雪の状態や技術的に不安のある方は、極楽平から千畳敷へ降りるコースがおすすめです。
千畳敷スキー場は、標高2,612mの高山にある特殊なスキー場です。稜線からの滑走は、中上級者向きのコース(滑走距離800m/最大斜度30度)ですが、上まで行くためには約800mをハイクアップしていただくことになります。(所要時間:約1時間)
ハイクアップには、相応の技術と装備(アイゼン、ピッケル等)が必要となります。技術と装備をお持ちでない方のハイクアップは、大変な危険が伴います。また、滑走時は周囲にご注意いただき、他の登山者との接触などおこらないよう十分ご配慮くださいますようお願い申し上げます。山岳地帯における登山・スキー等は、全て個人の責任においての行動となります。高山であることをご理解いただき、ご自分の体力・技術に合わないような無理な行動は避け、楽しい登山・スキーをお楽しみ下さい。