現在から約2万年前の氷河時代に形成されたカール地形(半円状の窪地)のことで、畳を1,000枚敷いた広さがあることから「千畳敷カール」と呼ばれています。千畳敷カールのある中央アルプスは国定公園に指定されており、徒歩で1周約45分の遊歩道を散策しながら、国内有数の氷河地形や高山植物といった希少な自然環境をお楽しみいただけます。
遊歩道内は普段の服装で歩けます!スニーカーなど動きやすいスタイルでお気軽にお楽しみ下さい。(12~6月は積雪によりご利用いただけません)
高山地帯特有の澄んだ空気や、周囲に明かりが無いことで、下界では見られない満天の星をお楽しみいただけます。
運が良ければ南アルプスまでの間に雲海が発生するかも!?確率は低いですが、発生したその様子はまさに絶景!
富士山をはじめ、北岳や間ノ岳といった日本で1,2,3番目に標高が高い3峰の山々を一望いただけます!
千畳敷カールの気温は、夏真っ盛りの7、8月の最高気温でも20℃くらいの涼しさ。厳冬の2月には最低気温が-20℃を下回ります。そのため、冬はもちろん、夏においても平地の気温に合わせた服装で登ると、大変な目にあうことになります。山を決して甘く見ず、平地の服装よりも厚着をしていくか、重ね着できる服を必ず持参しましょう。
最高気温 | 最低気温 | 平均気温 | 平均積雪 | おすすめの服装(千畳敷カール周辺) | |
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1月 | -1℃ | -20℃ | -9.5℃ | 210cm |
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2月 | -1℃ | -25℃ | -13℃ | 300cm | |
3月 | 6℃ | -20℃ | -7℃ | 390cm | |
4月 | 11℃ | -14℃ | -1.5℃ | 390cm |
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5月 | 12℃ | -5℃ | 3.5℃ | 280cm | |
6月 | 18℃ | -1℃ | 9.5℃ | 90cm | |
7月 | 21℃ | 5℃ | 13℃ | – |
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8月 | 20℃ | 8℃ | 14℃ | – | |
9月 | 18℃ | 4℃ | 11℃ | – | |
10月 | 15℃ | -3℃ | 6℃ | – | |
11月 | 8℃ | -10℃ | -1℃ | 20cm |
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12月 | -1℃ | 17℃ | -9℃ | 90cm |
中央アルプスでは雪が溶け始めてから秋にかけて、多種多彩な花たちが競い合うようにして咲いています。この花たちは、氷河期以来、高山帯での厳しい自然環境に耐えて生き残ってきましたが、一度破壊されてしまうと、もとの自然に回復するまでは大変長い年月がかかります。盗採や踏み荒らしなどの行為によって年々減少や絶滅の危機にあることも事実です。登山道には、高山植物を保護するためにロープが張ってありますが、ロープが張られていないところも「立入禁止区域」となっていますので、登山道から外れないよう心がけてください。氷河期から生き続ける、儚くも可憐な花たちの命を後世に伝えていくため、中央アルプスを訪れた全ての方々に自然環境保護へのご協力をお願いします。
自然環境の問題では、盗採や踏み荒らし以外に「ゴミのポイ捨て」があります。ご自身で持ち込んだゴミ類は必ずお持ち帰りください。これらのゴミ類を山に放置することで動植物の環境や生態系を狂わせることになり、自然破壊につながります。ゴミの持ち帰りにご協力をお願いします。
動植物、昆虫、枯れ木、落枝、落葉など、全ての採集や移動、持ち出しは許可がないとできません。自分勝手な判断で以上のような行為をしますと、自然公園法や森林法、文化財保護法違反になります。「ちょっとだけなら」といった自分勝手な行動が、自然破壊につながります。自分の子や孫、後世の人たちに素晴らしい自然に触れ、自然の大切さを学ぶ場を遺していくためにも、自然環境保護へのご理解ご協力を重ねてお願いいたします。